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~第二話⑧~ クラスカースト最下層にトップなんか渡せない

مؤلف: 倉橋
last update آخر تحديث: 2025-07-30 21:27:13

 結局、ロングホームルームで朝井悠馬がクラス委員に選出。続いて学校委員の選出。

 一番人気がない、忙しい、重労働、ブラック。ウサギ小屋の管理をする「飼育委員」に飛鳥が推薦され、そのまま選出された。今度は飛鳥は何も言わなかった。

 ロングホームルームの時間は過ぎ去り、生徒たちは去り、放課後の時間が過ぎていく。

 一年特進クラスでは龍と真宮子が隣り合わせに座り、その回りに取り巻きの男子女子が集まっていた。

「これでいいだろう。遠山が騒いだら困るじゃねえか。万一、メンタルにでもなったら……」

 龍が低姿勢で真宮子に話しかける。

「それは分かってるけど……」

 真宮子が浮かない顔。

「遠山には、クラス委員の代わりにと『飼育委員』を押しつけた。やることはウサギ小屋の管理。ワース

ト委員だ」

 龍の言葉はフェイクではない。クジ引きでもしなければ、絶対誰もやらなかった。

「それに朝井は編入テスト三位だった。ミー子(真宮子)の順位を追いかけている。クラス委員の朝井に雑

用押しつければ、特進クラスの成績最下位に急降下だ」

 取り巻きの男女も大きくうなずく。

「そうだね。クラスカーストの最下
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  • ~スーパー・ラバット~ムーン・ラット・キッスはあなたに夢中   ひとまずエピローグ

     悠馬はムーン・ラット・キッス女王が去ってから色々な事実を、訪ねてきたバレリー広報官より聞かされた。 金星と冥王星を滅ぼしたと云うのは、ふたつの星が銀河系宇宙の覇者になろうと考え、銀河連邦に宣戦布告したからだった。 キッス女王は、銀河連邦で自分の立場を高め、月の領土の一部分を割譲してもらおうと考えていた。そこでふたつの星の反乱鎮圧を申し出たのだという。結果的に金星と冥王星が滅亡したのは、自爆装置の作動にわるものだったが、キッス女王は自分の恐ろしさをキラーリ公主にアピールしようと、自分が無慈悲にも滅亡させたと宣伝していたのである。 サライの母娘を惨殺したのは無慈悲なようだが、地球と月の環境の違いから知らないうちに地球の細菌に感染しており、銀河連邦の惑星に一気に感染が広がる可能性があり、バレリー広報官が内密にキッス女王にふたりの抹殺を依頼していたのだった。 正式にキラーリ公主を通じて措置していては、絶対に間に合わない事態だった。またキラーリ公主の責任問題に発展するのを避けたかった。本来なら地球の環境についての事前調査が必要なのに、間違いなくキラーリ公主はそれを怠っていたのである。キッス女王にとっては、銀河連邦に恩を売る絶好のチャンスだった。「それからサライさんは、最初からキッス女王にあなたを譲るつもりだった」 バレリー広報官は、驚くようなことを言った。「結局、彼女にはキラーリ公主の地球への攻撃を止められない。愛するあなたを守ることは出来ない。守れるのはただひとり、女王だけ……。だからキッス女王に偶然を装って、あなたのデータを知らせ、あなたへ興味を持つようにしむけた。それが真実」「どうしてそれを御存知なんですか?」「私とキッス女王が親しいことを知っていて、こっそり手紙を送ってくれたの。必要なら、あなたに教えて欲しいと最後に書かれていた……」 悠馬は、今日も待っている。「悠ちゃん」 の声に振り返ったら、朝井うさ子がニヤッと笑って立っている。その日が来ることを……。 と言いたいけれど、現実は非常に厳しい。 毎日続くキラーリ公主にアマン、荒川先生に遠山飛鳥からのアタックに悠馬は耐えることが出来るだろうか? この続きはまたいつか……。 

  • ~スーパー・ラバット~ムーン・ラット・キッスはあなたに夢中   ~第二十三話②~ 信じたくはないんだけれど

     悠馬は驚いたようにキッス女王を見つめる。「嘘です。信じません」 キッス女王は軽く首を横に振った。「悠ちゃん、あなたは信じなきゃいけないの。私は悠ちゃんを奪うために彩良さんと娘の命を奪った。これが私。冷酷で残忍で、そしてとっても卑劣な人間」 悠馬が激しく首を横に振った。「違います。絶対に違います」 キッス女王はじっと悠馬の顔を見つめていた。いつまでも自分の目に保存するためだろうか?またたきひとつしなかった。ふたつの赤い瞳からは、絶えまなく涙がこぼれ落ちている。「この銀河系宇宙で、私は少しも後悔なんかしていない。冷酷で残忍で卑劣。それが私だから。私は金星と冥王星を滅ぼしたムーン・ラット一族の女王、ムーン・ラット・キッスだから」 キッス女王は再び悠馬をお姫様抱っこする。「だけど」 キッス女王は、悠馬の顔を愛おしそうに見つめた。「あなたの前にいるときだけは、ずっと後悔している。悠ちゃん、どうかそれを忘れないで」 悠馬も涙を浮かべて呼びかける。「ダメです。どこへも行かないでください」 キッス女王は、悠馬の叫びをディープキッスで遮った。甘い蜜が悠馬の口の中を流れて、やがて喉に落ちていく。悠馬が喉をゴクンと鳴らす。 キッス女王は唇を離した。「私はもう月には帰らない。永遠に宇宙の放浪者となって、遠い銀河の果てから、自分の生命《いのち》が尽きるまで、悠ちゃんひとりを見守っているから」 キッス女王は悠馬の体を飛鳥に預けた。飛鳥は思わずヨロヨロと体を揺らした。飛鳥が背中から支えると、何とか悠馬をお姫様抱っこしたままで、その場に立つことが出来た。「悠ちゃん、ずっとあなたを見ていたいけれど、時間が経てば、あなたは私の本当の姿をきっと思い出す。彩良さんを奪ったことに怒りと悲しみを覚えるはず。あなたが、まだ私のことを思ってくれているうちに、お別れするからね」 悠馬があわてて声をかける。「うさ子さん、お別れするなんてイヤです」 キッス女王は悠馬を見るとあたたかい慈愛の表情で微笑む。悠馬ひとりにだけに見せる表情。 次の瞬間。「最終変身」 その叫びが最後だった。人々は見た。完全に光を失った夜の空を。巨大なシャンデリアのようにキラキラと金色に輝く彗星が縦断していった。肉眼でもハッキリと確認できた。 彗星は夜空の果てに消え、その行方は誰も知らない。

  • ~スーパー・ラバット~ムーン・ラット・キッスはあなたに夢中   ~第二十三話 さよならスーパー・ラバット~①うさこの宣言とは

     うさここと、ムーン・ラット・キッスが悠馬の方に歩み寄る。次の瞬間だった。 飛鳥に抱きしめられていたはずの悠馬は、キッス女王の胸の中にいた。飛鳥が顔色を変える。キッス女王は飛鳥に笑いかける。女王としての威厳を示す冷たい笑いだった。「そこの娘。心配しなくて大丈夫だ。私はまもなくここから去る」 キッス女王の言葉に悠馬が顔を上げる。「どういうことです?」 悠馬の不安そうな顔。キッス女王は悠馬の髪を優しくなで回した。「悠ちゃん、もう分かってるよね。私は地球人じゃないの。月の先住民族。ムーン・ラット一族の女王、ムーン・ラット・キッス。悠ちゃんはさっき、私の正体をハッキリ見たでしょう」 キッス女王は微笑んだ。微笑みの向こう側に溢れんばかりの涙があった。「あれが私の正体なの。こわかったよね」 キッス女王の声がかすかに震える。「違います」 悠馬は急いで首を左右に振る。キッパリと言い切ってキッス女王を正面から見つめる。「あなたは朝井うさ子さんです。僕に婚約者なんて迫るのはちょっと困りますけれど、僕にとって大切な女性です」 悠馬の口調は真剣だった。好きかキライか? 彼女か彼女ではないのか? そんなことは関係ない。悠馬にとって朝井うさ子こそ特別な女性。今こそ、悠馬には、ハッキリそれが分かった。 絶対に、さよならなんて言えるはずがなかった。うさ子と悠馬の関係は、いつも出会いでなければならないのだ。 キッス女王の顔に感動の表情が浮かぶ。思わずキッス女王は悠馬に頬ずりする。嗚咽が漏れる。 飛鳥にはそれを止めることは出来なかった。キッス女王の悠馬への純愛がよく分かったから。「悠ちゃんはもうすぐ知ることになる。空地の隅にいる女性が悠ちゃんに教えてくれるはず」 悠馬が首をかしげる。キッス女王が、悠馬の首筋にそっと唇をつけた。 それからゆっくりと悠馬に告げた。「悠ちゃんの大好きな彩良先生の命を奪ったのはね」 悠馬の耳元でささやく。「この私なの」

  • ~スーパー・ラバット~ムーン・ラット・キッスはあなたに夢中   ~第二十二話⑱~ 春樹たちは完全にギブアップ! さて悠馬たちは?

     春樹は地面に跪き、頭を地面にこすりつけた。「朝井くん、遠山さん。ご迷惑をかけた皆さん。本当にすみませんでした。ごめんなさい。あやまって済むことではないことはよく分かっています。本当にすみませんでした。許してください」 自分の過去の言動をICレコーダーで聴かされ、さらに動画まで見せられた春樹は、今はやっと自分の愚かな行為に気がつき、後悔と絶望に嗚咽するばかりだった。  村雨会長がゆっくりと悠馬と飛鳥に近づき、深々と頭を下げた。社長の傘次郎も続く。「朝井くん、遠山さん。祖父の立場からお詫び申し上げます」 目にはうっすら涙が浮かんでいた。「そのうえで、朝井くんに慈悲を請いたい。こんな人間のクズどもでも私にとっては生まれたときから知っている可愛い孫です。それから君のお母さんとは長い間、親しくさせて頂いています。今回の件を経て、改めてお母さんのプロジェクトを全面的に支援させて頂くつもりです。ご迷惑をおかけした皆さん。私どもは心からの償いをさせて頂きます。どうか、穏やかに解決させては頂けないでしょうか」 悠馬は大きくうなずいた。「僕はこれ以上、騒ぎを大きくしたくありません。どうか、母やほかの人たちとよくご相談ください」 飛鳥は悠馬をギュッと抱きしめる。「悠くんがそう言うなら私も」 三人の女子高校生や八百屋の店長、池戸や井上もうなずく。  女子高校生や井上、池戸は慰謝料を受け取ったばかりか、「ハピー」でアルバイトすることになった。もちろん全員真面目に働いている。  八百屋の店長は「ハピー」のブランド商品を店に置けるようになり、地元の人たちからも喜ばれている。  井上くんの病気の妹も、村雨会長の支援で先進治療を受けられるようになり、将来に向けて希望が見えてきた。  もちろんそれは後々のストーリー。  村雨会長はもう一度、大きく頭を下げる。「ありがとうございます。遠山さん、あなたのお母さんのことは朝井くんのお母さんから伺いました。是非とも『ハピー』にお迎えしたいと思います。改めてご挨拶に伺いますから」 松山警部が村雨会長に近づくと、軽く頭を下げる。「そろそろよろしいですか? 示談はともかく、私たちの仕事は事実を明らかにすることです。そのうえで、示談の行方が起訴不起訴を決めるひとつの材料にはなるでしょう」 「全くその通りです。よろしくお願いし

  • ~スーパー・ラバット~ムーン・ラット・キッスはあなたに夢中   ~第二十二話⑰~ 悪は完全に滅びてしまった

    「傘次郎。これがお前の教育の成果か」 三十分後、空地では「ハピー」の会長で春樹、龍の祖父、村雨五郎が厳しい目を息子の傘次郎に向けた。「ハピー」の社長、傘次郎は青ざめた顔でうつむいていた。  うさ子は腕を前で組み、空地の隅に立つキラーリ公主やアマンを、じっと見据えていた。飛鳥は悠馬を抱きしめたまま、時々、頬ずりして悠馬の頬を真っ赤にさせていたが、一切、何の反応も示すこともなかった。  その近くでは文や松山警部が証拠品であるレコーダーやデジタルカメラを、証拠品を収納する袋にしまう。 「警部補殿。あなたは今回の捜査には、なんにも関係ないですから。何ひとつ貢献していませんから」 「ひどい、文さん。私を出し抜いて」 「別に出し抜いてなんかいません。警部補殿が無能だったのです」 「ちょっと待ちなさいってば」 文と日美子の恋のバトルのそばで、村雨会長の重々しい言葉が続く。「『ハピー』を発展させたのは私でも、お前でも春樹や龍でもない。ひとりひとりの社員だ。仕事のときはもちろん、私生活でも『ハピー』の社員として恥ずかしくない言動に努めてきた彼らの成果だ。お前たちは経営者とその家族という立場にありながら、社員ひとりひとりの積み重ねてきた努力を一瞬にして水の泡にしたのだ。分かっているのか?」 村雨会長は怒りもあらわに叫ぶ。「学校のウサギを勝手に持ち出し、自分の飼っている犬のエサにした。『ハピー』の名前を出し、一生懸命頑張っておられる八百屋の店長を侮辱した。他校の女子生徒に心の傷を負わせ、クラスメイトに暴力をふるった。絶対に許さんからな」 真宮子が泣き叫ぶ。「ごめんなさい。だけど村雨くんが、協力しなければフーゾクに売り飛ばすと脅したんです。私も被害者なんです」 エエーッ、何だか信じられない話。一方、龍はといえば、髪がボサボサ、目は虚ろで口をだらしなく開け、二度とは立ち直れない悲惨な様子。「そ、そんな~~。ひどいよ~」  宇野や松下、鈴木たちも声を震わせて叫ぶ。「朝井くん、遠山さん、すみません。実は村雨くんに『オレはハピーの社長の息子だ。命令に従わないと六甲山に埋めてやる』と脅迫され、仕方なくやらされていました」 龍は手足をバタバタさせて泣きじゃくる。「ひどいよ~~。六甲山なんか、どこにあるか知らないよ~」 龍がイケメンに戻れる日は二度と来ないだ

  • ~スーパー・ラバット~ムーン・ラット・キッスはあなたに夢中   ~第二十二話⑯~ 悪人たちの末路

     再度、繰り返そう。 ムーン・ラット・キッスの赤い瞳は遠近を変換して、遥か彼方の惑星の光景を見ることが出来る。 ムーン・ラットの長い耳は、遥か彼方の惑星の音声を聞くことが出来る。 ムーン・ラット・キッスは、自分の耳で聞いた音声を保存できる。そしてそれをいつでも再生して編集出来る。 さらにムーン・ラット・キッスの赤い瞳は、自分の目で見た光景もそのまま保存、再生、編集することが出来る。と、云うことは……。 朝井うさ子こと、ムーン・ラット・キッスはICレコーダーとデジタルカメラを取り出した。「ここにいる卑劣なクラスメイトたちが、私の婚約者を破滅させようとしていることぐらい、私、何もかも知っていました。興信所を使って、この人面獣心のクラスメイトたちの会話や行動を音声や動画に保存していました。今、この場で、村雨くんのお父さんとお祖父さんも立ち会って確認してください。まだ彼らが言い逃れをするようなら、私、いくらでも証拠を提出します」 村雨兄弟の春樹と龍に引導が渡された瞬間だった。ふたりはガックリと地面に突っ伏した。 音声と動画が再生されている間、ふたりが顔を上げることはなかった。悪の兄弟に、ついに破滅の時が来たのである。もう二度と悠馬を苦しめることはないだろう。 

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